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今ではプログラミングにVisual Studio Codeを使って開発をしている人がほとんどだと思います。
Visual Studio Codeは豊富な拡張機能もある一方、非常に軽快な動作をしてくれるので私もとても愛用しているエディターです。
プログラマーにとって神ツールでもあるVisual Studio CodeにAIのパワーが宿ったらどうでしょうか。
エディターがCursorです。
もちろんAIコーディングサポートツールにGitHub Copilotがありますが、あちらはエディターにAIが統合したというより、エディターの一部でChatGPTを使えるようになったという感じで、AIを隅々まで使いこなすには不自由です。
一方で、CursorはVisual Studio Codeをフォークして開発し、プロジェクトを丸々AIに読み込ませることができ、ドキュメントなどもChatGPTに読み込ませることができるため、最新の情報を共有してAIと一緒に開発をするということができるようになっています。
プラグインとしてAIを利用するのではなく、エディターからAIに統合してしまおうというコンセプトで作られています。
プランについて
無料で使い始めることができます。
AI機能を気に入り、本格的に使おうとすると無料プランの利用制限が気になると思います。そのときはProプランにすることになると思います。ChatGPTのAPIを直接利用するよりも割安になっている価格設定になっているため、コーディングメインでChatGPTを利用する場合はCursorを契約した方がお得です。
利用できるモデルは全プランでGPT-3.5またはGPT-4を利用可能です。
応答速度の速さと利用回数の制限によってプランが分けられています。
詳しくは以下の価格に関する公式ドキュメントをご覧ください。
Visual Studio Codeとの関係性
Visual Studio Codeをフォークして作られているため、ほとんどのVisual Studio Codeの拡張機能をそのまま利用することができます。
プラグインでAIを利用できるようにしていたVisual Studio Codeを、Visual Studio Codeの中にAIを入れてしまったという認識で問題ありません。
AIへの指示について
インストール時のLanguageに日本語
と入力しておくといいと思います。ChatGPTへの命令を日本語で行っても理解してくれます。
AIを調節しているのかわかりませんが、技術的なことをそのまま聞いてしまえばほとんどの場合でいい感じのコードを教えてくれるので、趣味でプログラミングをしている方などは是非試してほしいです。
コードを作ってもらう
何をすればさっぱりわからない場合や、ボイラーコードを書くのが面倒なときに使うことができます。
「――をやるコードをPythonで書いて」などと指示をするだけです。
出力されたコードは我々の承諾を得てから利用するようになっています。
出力されたコードを確認し、気に入ったものだった場合Accept
し、気に入らなかった場合はReject
すればいいだけです。
ドキュメントをAIに読ませる
何もしていないAIでは学習に利用された時点でのドキュメントしか知らないです。
フレームワークなどは更新が多く今では全く異なる書き方をしなければいけないことも多々あります。
新しい技術スタックの場合、フレームワークの進歩にドキュメントの翻訳が間に合っていないこともあり、長い英文を前に画面とにらめっこをする必要がありましたが、CursorではAIが代わりにドキュメントを読んでくれます。
Chat
からドキュメントとドキュメントのURLを指定するだけで、AIがドキュメントを読み込んでくれます。長いドキュメントの場合は読み込みにしばらく時間がかかりますが、速度と正確性において人間の比ではないです。
自動デバッグ
ログ出力をAIが自動的に見て、修正箇所を提案してくれます。
長大なドキュメントをあらかじめ読み込ませておくと、ちょうどいい感じに修正してくれます。
対話
もちろんAIとお話をして、普段ChatGPTを利用しているように会話をすることができます。
コードをAIに読ませることができるので、コードを探して、コピーして、貼り付けて……といった手間が省けるので楽になります。
また、エディターに統合されているメリットとして、現在開いているファイルやカーソルのある行を認識してくれているため、迷った部分で質問をするだけで、概ね望んだ回答が得られると思います。
チャット内では、@Code
などとすることでコードやファイルなどをまるっと読み込んでくれます。
プライバシーモードについて
また、自分が打ち込んだコードを学習に使ってほしくない場合のために、Cursorにはプライバシーモードという機能が備わっています。
自分の汚いコードを学習に使われたくない、機密性のあるプロジェクトの最中である、学校の課題(?!)などでも気軽に利用できると思います。
学生さんは特に、しっかり学校の方針に従って適切に利用しましょうね。
結語
AIを使った開発体験もここまで来ましたね。
忘れがちな正規表現からフレームワーク特有の書き方もAIと一緒ならば怖くないかもしれません。
お試しで使ってみる分には無料プランで十分だと思いますので、ぜひAIとの共同開発を体験してみてください。